エンタープライズライセンスの機能
エンタープライズライセンスでは、スタンダードライセンスの機能に加え、以下の機能を持っています。
ユーザー数
スタンダードライセンスでは、初期状態で5ユーザーをご利用いただけますが、エンタープライズライセンスでは、ユーザー数は無制限でご利用いただけます。
ロール機能
エンタープライズライセンスでは、 スタンダードライセンスのユーザー権限「投稿者」「編集者」「管理者」だけでは設定できない、複雑なユーザー権限を作成できるロール機能を実装しています。
エントリーやカテゴリー、タグなどの作成・編集から、システム面での設定変更や対象となるブログをどこまで管理できるかが設定できます。
この機能はユーザーグループ機能と合わせて使用します。
ユーザーグループ機能
ユーザーグループ機能は、前述したロール機能と合わせて使用する機能です。ロール機能で作成した権限のセットを、特定のユーザーに対して付与するための機能になります。
この機能を使用することでロール機能を複数のユーザーに割り当ててグループを作ることができます。
承認機能
エンタープライズライセンスでは、多段階承認機能と並列承認機能が実装されています。投稿者や承認者としてユーザーグループ機能で作成したグループを使うことができます。
静的書き出し
ブログ単位でブログ全体を静的に書き出す静的書き出しの機能が用意されています。
2つの承認機能
プロフェッショナル版では投稿者→編集者(承認=公開)という1段階の承認でしたが、エンタープライズ版では権限のセット(=ロール)が割り当てられたユーザーグループを使った「多段階承認」と、役割・権限に関係無く一定数の合意が得られた時点で承認となる「並列承認」が選択できます。
プロフェッショナル(1段階承認)の承認の流れ
エンタープライズ(多段階承認)の承認の流れ
エンタープライズ(並列承認)の承認の流れ
多段階承認がどのような流れで公開されるのか、並列承認で公開・却下されるのはポイントがいくつに達した場合かなど、承認に関わる内容はユーザーグループ、ワークフローにて設定ができます。
ロールの管理
ロール機能とは
ロール機能は、エントリーの投稿や編集、削除といった機能の権限をまとめたセットを作成する機能です。
通常のユーザー権限では制御しきれない細かな権限の切り分けができ、ユーザーグループ機能と組み合わせて使うことで、特定のユーザー(ユーザーグループ)に指定した内容の権限をあたえることができます。
この機能の利用は管理ページ>ロール から設定できます。 この機能は最上位のブログの管理ページでのみ設定できます。
ロールの作成
管理ページ>ロール を表示すると、ロールの一覧が表示されます。「ロールの作成」ボタンから作成を開始します。
例えば、投稿者にタグの追加はさせたいけれど、エントリーの削除はさせたくない等の要望がこの機能で実現できます。
また、どのブログでこの権限を利用できるかも設定できますので、編集できるブログを規制した権限設定も可能です。
上記の例では、ブログ「レポート」のみ編集ができる権限を作成しています。担当部署以外のコンテンツは管理させないという権限設定になります。
ここで作成したロールは、ユーザーグループ機能で使用しますので、わかりやすいロール名をつけるとよいでしょう。
一度設定したロールは、ロールの一覧の行の右端「変更」ボタンから編集できますので、いつでも権限の内容を変更できます。
ロール機能で設定できる権限
- エントリー権限
自分のエントリー以外も管理、記事の投稿・編集・公開、記事の削除 - カテゴリー権限
カテゴリーの作成、カテゴリーの編集・削除 - フォーム権限
フォームデータの閲覧、フォーム設定の編集・削除 - タグ権限
タグの編集・削除 - メディア権限
メディアのアップロード、メディアの編集・削除 - パブリッシュ権限
パブリッシュの編集、パブリッシュの実行 - 管理権限
コンフィグの編集、モジュールの編集、ルールの編集、バックアップ(エクスポート)、バックアップ(インポート) 、その他管理操作 - 子ブログを管理対象にする
- 対象ブログ
ユーザーグループの管理
ユーザーグループ機能とは
ユーザーグループとは、前述のロール機能と組み合わせて使用する機能で、特定のロール(役割)を対象ユーザーに割り当てるためのものです。
この機能の利用は 管理ページ>ユーザーグループ から設定できます。この機能は最上位のブログの管理ページでのみ設定できます。
ユーザーグループの作成
管理ページ>ユーザーグループ を表示すると、ユーザーグループの一覧が表示されます。画面右上にある「ユーザーグループの作成」ボタンから作成を開始します。
ここでは、ロール機能で作成したロールの選択をする「ロール」と、最上位のブログに登録されたユーザーを選択する「対象ユーザー」と、並列承認時に使用する「承認ポイント」があります。
上記の図では、
・レポートブログスタッフという名前で
・レポート更新担当というロールを選択し
・承認ポイントは10で
・対象ユーザーに2名が選択されています。
このようにロールと承認ポイント、対象ユーザーを組み合わせてユーザーグループが作られます。
並列承認のための「承認ポイント」
ユーザーグループの詳細には承認ポイントという項目があります。
これは並列承認を使用する場合に関連する情報となります。
並列承認では、承認の順序に関係無く、承認依頼に対して各ユーザーが並列に承認を行います。そしてユーザーグループごとに割り当てられた承認ポイントが加算され、一定のポイントに達した時点で公開となります。また、逆に却下も同様に一定のポイントに達したら却下となります。
承認ポイントはユーザーグループごとに設定できます。
ワークフローの管理
ワークフロー機能とは
ワークフロー機能は、エンタープライズ版で使用できる承認機能に関わる機能です。プロフェッショナル版では投稿者→編集者(承認=公開)という1段階の承認でしたが、エンタープライズ版では権限のセット(=ロール)が割り当てられたユーザーグループを使った「多段階承認」と、役割・権限に関係無く一定数の合意が得られた時点で承認となる「並列承認」が選択できます。
承認タイプの設定
管理ページ>ブログ(またはカテゴリー)>承認ワークフロー を表示すると、各種設定項目が表示されます。
基本の設定としてステータスと承認タイプの選択があります。
このブログ(カテゴリー)で承認機能を使用しない場合は、ステータスの有効チェックを外してください。
多段階承認に関するワークフローの設定
管理ページ>ブログ管理(またはカテゴリー管理)>承認ワークフロー を表示すると、各種設定項目が表示されます。必要に応じて適宜変更を行います。
基本的には承認依頼、承認・承認依頼、最終承認の3つの流れになります。
承認・承認依頼は、下位の承認依頼を受け付けて、上位の最終承認グループに承認依頼を引き渡す、中間承認者の役割になります。この中間承認者は、複数のユーザーグループを割り当てることができます。
複数の中間承認者は、表示の上から下に向かって順に承認依頼が引き渡されていきます。
上記の例の場合、レポートブログスタッフグループがエントリーの作成、承認依頼を行い
商品開発部グループが中間承認者としてチェックを行い、OKであれば最終承認者の広報部グループへ承認依頼を行い
広報部グループが最終的な承認を行うと、一般に公開となります。
商品開発部グループと同じ中間承認者として、営業部グループなどを作成して追加することができます。ユーザーグループについては、本マニュアル内のユーザーグループの管理をご確認ください。
並列承認に関するワークフローの設定
承認タイプ で並列承認を選択した場合、公開ポイント、却下ポイントの2つを指定する必要があります。
いずれのポイントも、承認権限を持ったユーザーが承認(または却下)することで加算され、公開ポイントまたは却下ポイントに到達した時点で承認は完了となります。
公開ポイントに到達した場合はこのバージョンが公開されますが、却下ポイントに到達した場合はこのバージョンが却下となり、修正後に公開を求める場合には再度承認依頼をすることになります。
このポイントは、ユーザーグループに設定した承認ポイントを元に加算されます。
承認機能(エンタープライズ版)
承認機能の概要
a-blog cmsエンタープライズライセンスでは、承認機能を実装しています。
承認機能とは、投稿者が作成・編集したエントリーは非公開バージョンとして登録し、承認の権限を持ったユーザー(以下、承認担当者)が承認することで一般に公開される機能です。
承認機能とバージョンの関係
承認機能は、a-blog cmsのバージョン管理と組み合わせて利用します。
投稿者も承認担当者も、それぞれ確認をしてもらったり、修正して公開をする場合には、バージョンを作成する必要があります。
1つのエントリーに対して修正・確認・公開を行うのではなく、エントリーのバージョンに対して確認・公開を行うということになります。
多段階承認の流れ
- 投稿者がエントリーを作成
- 「作業領域から承認依頼」をクリックしてバージョンを作成
- プレビュー画面から承認を依頼
- 承認担当者が「承認通知」から承認依頼を確認
- (最終)承認、コメントを残す、承認却下のいずれかの操作を行う
- 承認却下だった場合、投稿者は修正を行い、再度承認担当者に確認してもらうためのバージョンを作成して承認を依頼
- 以下4〜5の繰り返し
1. 投稿者がエントリーを作成
まずはじめに、投稿者がエントリーを作成します。ここまでは承認機能を使わないエントリー作成と変わりません。
ここで作成したエントリーは、タイトルの前に【承認前】と表示され、エントリーの公開、下書き、非公開に関わらず一般には公開されません。
この時点でのエントリーは作業領域バージョンとなります。
エントリーのステータスと承認について
エントリーのステータスは承認によって自動的に変更されません。承認と同時に公開したい場合は、承認依頼をする時点でステータスは公開としておいてください。
バージョンの公開予約と承認について
承認の時期とは別に公開日時を指定したい場合には、ステータスを公開とし、詳細設定から公開日時を指定してください。公開日時より先に承認された場合には公開日時に公開されます。また承認が公開日時を過ぎてしまっている場合には承認時に即時公開されます。バージョンの公開予約の詳細については登録・更新マニュアルの「バージョンの公開を予約する」の項目をご参照ください。
2.「作業領域から承認依頼」をクリックしてバージョンを作成
最初のエントリー作成時など、バージョンが無い状態ではエントリー詳細画面の上部にあるボタン「作業領域から承認依頼」から、現在の状態(作業領域)からバージョンを作成して次項 3.の承認確認画面に進めます。
この場合、バージョン名は自動で連番が付与されます。
投稿者ユーザーがエントリーの編集を完了し、「作成(新規作成時)」あるいは「作業領域に保存(既存エントリーの編集時)」をクリックして編集内容を保存したら、上部にあるボタン「作業領域から承認依頼」をクリックして次項3.のプレビュー画面に進みます。
3. プレビュー画面から承認を依頼する
プレビュー画面の左側に承認担当者への連絡項目が表示されます。次
コメント欄に連絡事項を入力し、「承認依頼する」ボタンをクリックすると承認ワークフローで次の承認者に指定されているユーザーに承認依頼のメールが送信されます。
4. 次の承認担当者が「承認通知」から承認依頼を確認
承認担当者は、管理ページ>承認通知 から現在の承認依頼状況が確認できます。各承認依頼の右端「確認」リンクから現在のエントリーの状態(=確認用のバージョンの状態)を確認します。
承認担当者は、管理ページ>承認通知 から現在の承認依頼状況が確認できます。各承認依頼の右端「確認」リンクから現在のエントリーの状態(=確認用のバージョンの状態)を確認します。
5-1. 承認する
承認する場合には、「承認」(中間承認グループに属するユーザーの場合)あるいは「最終承認」(最終承認グループに属するユーザーの場合)をクリックします。
5-2. コメントを残す
バージョン3.1から、承認依頼中のバージョンであっても修正、編集が可能になりました。軽微な修正事項であれば、「コメントのみ残す」ボタンを使ってコメントだけでやり取りするとバージョンが増えず、簡単に承認フローを進められます。コメントが残されると「コメントされました」から始まる件名のメールが次の作業が必要な承認担当者、承認依頼者に届きます。メール中の「内容を確認する」ボタンをクリックして内容を確認してください。
5-3. 承認を却下する
大幅な修正事項がある場合には「承認却下」ボタンでそのバージョンでの承認を差し戻します。
6. 承認を却下された場合
承認を却下された場合は、投稿者に「承認が差し戻されました」から始まる件名のメールが届き、投稿者の承認通知画面に承認タスクとして表示されます。右端の確認をクリックするとエントリー編集画面に遷移します。また、メール中の「内容を確認する」ボタンをクリックしても同じ画面に遷移します。
右上の「編集ページ」ボタンから該当バージョンの編集ページに遷移し、編集したらバージョン名をつけて新規バージョンとして保存し、新しいバージョンを承認依頼して、4〜6を繰り返します。