「プログラミングの達人と戦う武器になる。」エンジニア目線で考える a-blog cms の魅力
取材協力/ ましじめ 田村 章吾さん
ましじめの田村 章吾さんは、前回の小佐々さんと同じく北九州市で活躍する a-blog cms エバンジェリストのお一人。構築のみの仕事を除いて、会社で受託している Web サイト制作には、100% a-blog cms を使っていただいているそうです。他の CMS の造詣も深い田村さんに、フロントエンドエンジニアの目線から a-blog cms を使うメリットについて教えていただきました。
Web デザイナーにすすめられて出会った CMS
現在の仕事は Web サイトの設計や CMS の実装など、フロントエンドまわりの制作が中心です。a-blog cms の存在は以前から知っていたものの、初めて触ったのはフリーランス時代でした。それまでは WordPress を中心に使っていたのですが、北九州エリアでよく一緒に仕事をしていた Web デザイナーや Web ディレクターの方が a-blog cms を使っていたことから、仕事で触る機会が増えていきました。 PHP などのプログラミング言語を書かなくても使えることに加えて、Web に詳しくない人でも更新しやすいところなどが気に入っています。
使う人を選ばないシンプルで分かりやすいコード
a-blog cms を使っていて実感するのは“使う人を選ばない”という安心感です。たとえば WordPress だと、同じ完成形を目指していても、いろいろなコードの書き方があります。アプローチ方法がさまざまなだけに書く人のクセが出やすく、他の人が作ったものだと解読するのに時間がかかることも。
それに対して a-blog cms は、ユニットをベースにしたシンプルな構造のため、自分が作ったものでなくてもテンプレートを見れば大体どのような作り方をしたかが分かります。実際に今、入社して数ヶ月前の新人エンジニアに a-blog cms を使った案件を一つ任せているのですが、テンプレートの書き方さえ知っていれば、利用歴約8年の私と同じクオリティのものが作れてしまうんです。
作る人を選ばず、セキュリティの安全性も確保されています。複数人が関わる仕事での受け渡しもスムーズですし、構造がシンプルなだけに、他社の CMS のように大きな崩れ方をしないのも安心感につながっています。
早い段階から運用レベルでの調整が可能
弊社で受託している Web サイト制作の仕事は、基本的に a-blog cms を使うことが前提です。クライアントと内容の打合せをする際には、a-blog cms を触ってもらい操作方法をレクチャーしながら進めていきます。
インストールした真っさらの状態からサイトテーマの入力やユニットの登録を行い「この感じでいきましょうか」というところまでクライアントと一緒に作ってしまうんです。これは、ユニットを積み上げるだけで簡単に Web サイトを作ることができる a-blog cms だから可能な進め方です。
他社の CMS では一般的に HTML をベースに内容を固め、その後 CMS の実装までした状態で、クライアントに管理画面を触ってもらい、運用のテストをしながら調整を加えていくケースが多いと思います。クライアントとしてはこの時に初めて CMS を使った入力作業をすることになりますが「使ってみないと分からない」というのが正直なところでしょう。「実際に触ってみたら、やはりこの機能もほしい」「更新作業の時にこの部分も触れるといい」など、運用的な部分で大きな修正が発生することも少なくありません。
その点 a-blog cms なら、クライアントと一緒に CMS プロトタイピングを行うことができるため、早い段階から管理画面の運用的なフィードバックをもらうことができます。最終段階での手戻りが少ないだけでなく、CMS の実装と HTML のコーディングを同時に行うことができるため、スピーディーに進められることもポイントです。
PHP を知らなくても PHP の達人に対抗できる
基本的に弊社では、クライアントに「できるだけ標準搭載のユニットだけで Web サイトを完結させましょう」と伝えるようにしています。
カスタムユニットや PHP を使ったカスタマイズも可能ですが、別途準備する必要があり、その分、工数も予算も増えてしまうからです。かと言って、クライアントの「こんな機能がほしい」という要望を却下するわけではありません。 a-blog cms には標準で使えるモジュールが充実しているため、PHP を知らなくてもほとんどのことができてしまうんですよ。
たとえば PHP のスーパーマンがいたとして、その人は熟練したスキルで、あらゆる機能を備えた素晴らしい Web サイトを作ることができるでしょう。私は a-blog cms なら、標準搭載のユニットとモジュールを使えば、PHP のスーパーマンと同じレベルの Web サイトを作ることができると考えています。
これは先ほど言っていた“使う人を選ばない”ことにも通じますが、a-blog cms は初心者でも熟練者に対抗できる CMS なんですよ。
こちらの要望以上の進化と開発陣の熱意が刺激に
新たにリリースされた Ver.2.10 も早速使っています。サブカテゴリを設定できるようになったことや、管理画面を簡単な操作でアレンジできることがいいですね。
今までは管理画面の表示を変更しようとするとカスタマイズが必要となり、またカスタマイズした部分は、バージョンアップのたびに手動で調整を加えなければなりませんでした。今回のバージョンからはアップデートにともなう影響範囲が少ないため、心配せずにバージョンアップできます。
実は以前から「管理画面がもう少し使いやすくなるといいな」と感じていたところがありました。それを開発会社のアップルップルに伝えるまでもなく、先を行ってくれたので「ここまでやってくれるのか」と感動しました。開発者の伊藤さんは神ですね(笑)
アップルップルは CMS の開発だけでなく Web サイト制作の受託もしているので、CMS ユーザーとしての目線もあるのがいいんでしょうね。伊藤さんに限らず、アップルップルの皆さんは技術力が高く意欲的な方ばかり。こちらの要望にしっかり応えてくれるので、いつも刺激をもらっています。
受け身にならない技術力と提案力が身についた
a-blog cms を使うようになって、私自身、技術力や提案力が上がったと感じています。a-blog cms を使い始める前は、言われたものを作るという受け身の姿勢でした。
a-blog cms はユニットを使ったシンプルな構造のため、Web サイト全体を少し引いた目線で見て更新のしやすさに配慮したり、自分なりに工夫ができるようになりました。充実の機能のおかげで「もっとこうしましょう」「こんなこともできますよ」など、提案の幅も広がったと思います。
もう一つ、他の CMS を使っている人に伝えたいのは「WordPress より稼げる CMS」だということ。個人的な感覚ですが、WordPress はユーザー数が多いだけに競合も多く、仕事の単価も下がってきているように思います。
特に、私のように構築やコーディングをメインにしている人は、自分で CMS を選んだり提案することが少ないんです。そのため a-blog cms を使う仕事が発生した場合、競合が少ない分、ご指名で仕事をもらうことにつながります。 a-blog cms を使えると、それだけで一つの武器になっていきますよ。
今後も a-blog cms を活用しながら、さらに仕事の幅を広げていけたらと思います。たとえば拡張アプリの開発などにも挑戦してみたいですね。
田村さんへのインタビューは以上です。この度はインタビューを引き受けてくださり、ありがとうございました。
拡張アプリを作られたら、ぜひ見せてくださいね!