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SNSよりも一歩進んだプロモーションを求めている方々に。きちんと動くサイトを手早く構築できるCMS。

取材協力/ データファーム 勝又 孝幸さん

株式会社データファームの勝又 孝幸さんは、FileMaker と a-blog cms を軸に、データにまつわるさまざまな活用提案と問題解決を得意とされています。 Web サイト制作にとどまらないディレクター、そしてシステム開発に携わるエンジニアの視点から、現在の仕事と a-blog cms の活用の仕方について語っていただきました。

課題を客観的に捉え、解決策を見つけていく

現在は a-blog cms を使った Web サイトの設計と、FileMaker などによるシステムの企画・制作が主な業務です。 広告代理店経由の案件のほか、工場や小売店の方々と直接話し、課題をヒアリングして解決策を見つけていく仕事が多いですね。

大切にしている理念は「『良くする』は『問題を解決する』こと」。「人手が足りない」「オペレーションが煩雑としている」など、どう対処すべきか分からないお困りごとに対して、システムやツールを活用したソリューションを提案しています。

課題や物事を客観的に捉え、いかに業務の効率を高めてクライアントの問題を解決する発想をできるかがポイントです。たとえば手書きの注文票も、データ化してリストにすれば、立派な顧客管理のデータベースになります。紙の束が片付くことはもちろん、データを利用して注文票の印刷をすれば、手書きの時間とコストの問題も解決できるんです。このようにデータ(情報コンテンツ)の種を植えて有効活用できるファーム(畑)を提案したいという想いから、データファームという社名を名付けました。

解決の糸口に必ずしも Web サイトを使うとは限らないので、a-blog cms は、ソリューションを生み出すツールの一つとして活用しています。


データファームの主な事業と使用ツール

Webサイトはa-blog cms を使うが、目的に合わせて使うツールを選んでいる


a-blog cms の誕生の瞬間に立ち会った

独立する前は、印刷会社や広告代理店で Web デザイナーとして勤務していました。当時はまだ CSS がなく、Web サイトといえばすべて HTML でつくっていた時代。もともとインターネット普及のファーストインパクトが到来した 1990年代後半〜 2000 年代にかけて、独学で身につけていた HTML のスキルが役に立ちました。

アップルップルさんとは、前回登場したアイデアソースの新さんと同じく、a-blog cms の前身にあったブログサービスの a-blog の頃からのお付き合いです。昔からプログラミング言語に苦手意識を抱いていたこともあり、当時主流の CMS として知られていた MovableType は、さわってみてもまったく理解できなくて。基礎から勉強するのは大変だと思っていたところ、代わりになるサービスとして出会ったのが a-blog でした。a-blog cms には開発段階のミーティングにも参加させてもらったことを覚えています。

今でも時々冗談で言いますが、私にとって a-blog cms は妊娠中から見守り、誕生の瞬間に立ち会った CMS なんですよ(笑)

構築しやすく、インスピレーションの速度が鈍らない

a-blog cms Ver. 1 がリリースされてまもなくは、現在ほどのサポート体制もなかったため、自分で調べながらたくさん学びました。

もう 10年も前のことになりますが、テーマ内のソースコードをすべて印刷して、BEGINブロック と ENDブロック にマーカーを引き、変数の仕組みを推測しながら一つひとつメモをとって勉強していきました。設計を解読して根本から理解することができた経験は、現在も資産として生きています。

a-blog cms のいいところは、プログラミングの必要がなく、きちんとした Web サイトを手早く構築できること。何かを設計をするには発想から構築までのスピードが大切だというのが私の持論ですが、a-blog cms ならインスピレーションがフレッシュなうちに形にすることができます。CMS プロトタイピングした仮の状態から磨き上げ、サイトとして公開できるのもメリットです。きちんと動くものを簡単につくれるので、工数に無駄がありません。

普遍と革新のバランスの良さが、長く愛される所以

システムを企画・制作しているエンジニアの立場から言いたいのは、a-blog cms は、設計力と応用力が鍛えられる CMSだということ。

次々にバージョンアップされ機能と仕様が刷新され続ける一方で、基本思想は決してぶれず、普遍と革新のバランスが絶妙なんです。すでにあるもの同士を柔軟に掛け合わせ、新しい機能を生み出すという開発・設計の手法から、いつも発見や刺激をもらっています。



私の場合、 a-blog cms とその他のツールを結びつけて新たな仕組みを提案することも多いのですが、a-blog cms の機能自体から発想のヒントを得られることも。最近の仕事だと「海外拠点の Web サイトを閲覧者の環境によって4カ国語で分けて表示させたい」といった一見ハードな要望でさえ、なんとか抜け道を見つけて実現させることができました。柔軟性があるので「これは不可能だな」と思うケースがほとんどないんです。アップルップルの伊藤さんからは「この使い方はエグいです(笑)」という声も。

開発者の方に驚いてもらえるような使い方を見つけられたのは、ユーザーとしてもうれしかったです。

ユーザー歴 10年でも学びが満載のイベント

a-blog cms の Traing Camp や勉強会でも、毎回刺激をもらっています。

特に、さまざまな事例を学べるハンズオンは、出来上がった Web サイトを見るだけでは得られない学びが満載です。他のユーザーさんが、どのような感性や着眼点をもって制作したのかを知ることができて大変参考になります。

料理にたとえると、a-blog cms はよくできた包丁なんですよね。機能や使い勝手が優れているのはもちろんなのですが、料理人の得意な部分をさらに引き出してくれることで「お客さまを喜ばせることができる、こんな調理法や工夫の仕方もあったのか」と、他のユーザーさんの活用法に驚かされることも多いです。



一度、手を動かすことが少なくなり、勉強会に参加しなくなったことがあったのですが、やはり新しい情報をインプットする機会がないとスキルが廃れていってしまうことを痛感してまた参加するようになりました。

自分やクライアントに限らず、すべての人にとって豊かなのは”選択肢があること”だと思うんです。たくさんの情報や感性を仕入れるほど、提案の幅が広がり、選べる道も増えます。常に新鮮な気持ちで、未知のことを吸収し続ける姿勢をキープするのに、a-blog cms のイベントは大変有効だと思います。

つくる人も使う人もワクワクし続けていてほしい

これからの a-blog cms に望むこととしては、これまでと同様に、常に開発する人が楽しそうにしていてほしいなと思います。

何かをつくるうえでユーザーのニーズに応えていくことはもちろん大切だと思いますが、日々開発に情熱を注いでいると、人に聞くまでもなく「いいものができたぞ」と自ら実感できる瞬間があるんです。

アップルップルの方々、特に代表の山本さんは、いいものをつくろうとする品質への意識が一貫しているなと思います。今後もつくる人も使う人もワクワクできる、より良い CMS をつくり続けてほしいなと思います。

また、ユーザーの目線としては、反響や業務効率化につながる仕組みが欲しいクライアントに特におすすめしたい CMS です。今の時代、情報を伝えるだけなら SNS でも気軽にできますが、やはりクライアントとしては「問い合わせにつなげたい」「興味を持ってくれている顧客のリストをつくりたい」といったニーズがあるはずです。そうした一歩進んだプロモーションを求めている方々に、より多く使ってもらえたらと思います。


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インタビューをした方について

データファーム 勝又 孝幸

株式会社データファーム代表。印刷会社、広告代理店での勤務を経て、2003年より静岡県でフリーとして活動。主に a-blog cms による Web サイトの構築、 FileMaker を軸とした企画から制作までを担う。2013年に株式会社データファームとして法人化。一見ありえないもの同士を組み合わせた、Web サイトにとどまらないソリューションの提案を得意とする。毎朝のヨガが習慣。自炊が好きで、自動調理鍋のホットクックを使った料理動画を毎日アップしている。

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